ページに広告が含まれる場合があります。
今回はCPP(Certified Procurement Professional)試験に向けて学習した「CSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)」に関する内容をまとめます。
CSR(企業の社会的責任)とは?
CSRとは、企業が法令や国際規範を遵守し、利害関係者(ステークホルダー)の期待に配慮しながら、持続可能な社会の発展に貢献し、企業活動による社会的影響に責任を持つことです。
- SDGs(持続可能な開発目標)の実現もCSRの一環
- 社会にとって「正の影響を最大化・負の影響を最小化」する姿勢が求められます
CSRと調達の関係性
企業の調達活動もCSRの対象です。具体的には以下のようなテーマが関連しています。
1. 環境配慮(グリーン調達)
- 公害やCO₂排出を削減する調達
- トラックから鉄道への輸送切替(モーダルシフト)など
2. 倫理的調達
- 公正な取引、下請法遵守、海外調達における法令順守
- サプライヤーの児童労働禁止、フェアトレードへの対応
3. 地域社会との連携
- メセナやフィランソロピー活動(教育・文化・福祉への貢献)
- 地元企業からの積極調達など、地域との共生
4. 労働安全衛生
- サプライヤー含む全体の安全衛生管理
- 調達品の品質・安全も含めた対応が必要
5. 人権問題
- ダイバーシティ尊重、差別の禁止
- 紛争鉱物(3TG)への対応とサプライチェーン調査
- DRCやCAHRAs地域における法規制の理解
6. 財務と内部統制
- J-SOX法に基づく内部統制強化
- コンプライアンス違反が企業価値に直結するリスク
7. 情報セキュリティ
- 個人情報保護法への対応
- サプライヤー選定時の情報管理能力の確認
CSRの国際的ガイドライン:ISO26000とISO20400
ISO26000(2010年発行)
CSRに関する国際的なガイドライン。第三者認証は不要なガイダンス文書として位置付けられています。
- CSRの7原則:
- 説明責任
- 透明性
- 倫理的行動
- ステークホルダー尊重
- 法の支配
- 国際行動規範の尊重
- 人権の尊重
- CSRの7つの中核主題:
- 組織統治、人権、労働慣行、環境、公正な事業慣行、消費者課題、コミュニティ発展
ISO20400(2017年発行)
調達領域に特化したCSRガイドライン。持続可能な調達の実践を支援します。
まとめ:CSRは調達に直結するテーマ
CSRは企業の評価や投資にも影響を与える重要テーマ。調達部門としても「社会に貢献する調達」を実践する必要があります。CPP試験ではこのような視点から出題されることが予想されるため、ISOのガイドラインや具体的事例をしっかり押さえておきましょう。
コメント